2019年12月17日火曜日

数字を読む責任

ここまで書いてきたとおり、
せれくとではメンバーそれぞれの「大切なもの」をとても丁寧に扱います。
価値観や人生観を土台に、その人の主体的な働き方をチームとしても追求しています。

ただ、ここだけ強調しすぎると
「自己実現には持ってこいの会社なんだね♪」とか
「ESが素晴らしい会社だ!」などと、バラ色の会社員ライフが
手放しで用意されているように受け取れます。
 ※ES= employee satisfaction(従業員満足度)

当然ですが、そんなに甘くはありません。

せれくとは当たり前ですが会社です。
営利目的の法人である以上、必ず利益を出し続けなければなりません。
なので、メンバー全員が経営上の数値を意識することを要求されます。

とは言っても、ここもフツーの会社とは若干異なるアプローチをとります。

フツーの会社が社員さんに「数値を意識させる」というと

エライ人たちが作った経営計画に基づいて、上司たちが一定期間の売上目標を策定し、
それを社員さんたちに伝達し、目標達成に向かって頑張ってもらう

みたいな流れをとるのではないでしょうか?
※いち個人商店の居酒屋オヤジだった吉良による精一杯の想像(^^;;;

せれくとでは、メンバー全員がMQ会計というのを学びます。

MQ会計の詳しい解説は割愛しますが(興味のある方はググってください)、
元居酒屋オヤジの視点でいうと

・減価償却や棚卸資産を一般的な資産処理ではなく意図的に経費に落とし込むことで、
 「見かけの利益」を徹底排除
・単価、原価、個数、固定費にのみ着目することでシンプルに数字を把握
・キャッシュフロー重視

といった特徴があるように思います。乱暴にいうと、
簿記なんか勉強しなくても簡単な図を描くだけで経営状況が把握できるのです。

とはいえ企業会計ですから、数字が苦手な人からすれば、なかなか大変。
概ね3カ月くらいでマスターしろ、と要求されるのですから、ハードです。

私は前職時代、確定申告も自分でやっていたので、
このMQ会計も「すぐに理解できるだろう」と思っていたのですが、
逆にそのフツーの会計の概念が邪魔をして、
腑に落ちるまでにかなり時間がかかってしまいました。
(振返ると、外部で研修を受けるまできちんと理解できていなかったです)

というわけで、みんな頑張って勉強します。みんな数字が読めるようになります。
そこは、だって、個々の「大切なもの」とチームの「利益」は”持ちつ持たれつ”だから。

せれくとでは日常的に「Pを高く」とか「m率が・・・」とか
「ここはFかけるべきか否か」みたいな言葉がふつうに飛び交います。
目下の私のテーマも「どうやってGを生み出すか」です。

これを読んでいる皆様が、用語的に「なんのこっちゃ?」ってなるのは
当たり前だし、それで良いです。
伝えたいのは、せれくとのメンバーひとりひとりが、
「どういう単価で勝負していくのか」
「何個売れば目標に届くのか」
「経費をどういう想いで掛けていくのか」
という戦略的思考を常に持っているという事実です。

中途採用の私にとっては今、社内の全員が先輩なわけですが、
20~23歳の先輩たちがこんな用語を当たり前に使って仕事してます。
ほかのフツーの会社の経営者さんが見たり聞いたりしたら、
きっとびっくりするんじゃないかなあ。というか感動するんじゃないかな?

経営者や経理、戦略立案部門が独立していない。
みんなで担い合っている、すごいチーム。

それも、せれくと。


以上です♪

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