「自分の分くらい自分で稼ごうよ」
まあ、よく聴くセリフかな~と思います。
さて、では実際どのくらいが「自分の分」なんでしょう?
「え、給料分じゃないの?」
って聞こえてきそうです。もちろん、答えはNO。
今日はその辺を書いてみます。
給与っていろいろ引かれますよね。
いろいろな項目を列挙され、それらを引かれた差額が
いわゆる「手取り」となって振り込まれ(手渡しされ)ます。
いわゆる「引かれモノ」の計算に使う掛け率は
業種、地域、年齢、扶養家族の有無、などによってバラバラ。
なので、細かいところはツッコまないでいただきたい(笑)
そのうえで進めますね♪
給与から引かれる法で定められたものは以下のとおりです。
・労災保険料(0.3%=会社が全額負担)
・雇用保険料(0.9%=労働者0.3%+使用者0.6%)
・厚生年金(18.3%を労使折半)
・健康保険(10.17%を労使折半)
・介護保険(40歳以上のみ。1.79%を労使折半)
・国税 (7段階の累進課税)
・地方税 (都道府県による)
例えば20万円の給与(扶養家族0人、40歳未満、大分県)だと
・労災保険料 本人=0円 会社=600円
・雇用保険料 本人=600円 会社=1,200円
・厚生年金 本人=18,300円 会社=18,300円
・健康保険 本人=10,170円 会社=10,170円
・国税(源泉徴収、概算) 本人=4,770円
・地方税(前年所得も同額と仮定して概算)本人=11,250円
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まとめると20万円の給料を払うときに、
本人手取り=154,910円
本人負担=45,090円
会社負担=30,270円
ってことになります。
これを書き直すと「給与20万円で働く」という雇用契約を結んだ時
A)本人は、154,910円 を手にする、
B)会社は、230,270円 を用意する必要がある、ってことです。
ここにはなんと、75,360円ものギャップがあるのですっ!!
(企業に義務付けられている健康診断などもあるけど割愛)
というわけで、まず第一関門として、このB)の金額はマストです。
ところで、私はずっと疑問に思っているのですが
そもそも、これ会社負担とかする必要あるのかな?
「手取り」154,910円の給与って、「提示額」を230,270円にしたうえで、
すべてを本人負担として 75,360円天引きしても同じことなのになぁ。
会社としても
給与として154,910円を支出し、
法定福利費+税金として75,360円を支出しようが
全額を給与として230,270円支出(税金は本人に払ってもらう)しようが
出ていくお金は変わらないのです。
居酒屋のカウンター越しにお客さんなんかとよくこの話してました。
なんでわざわざこんなややこしい制度にしてるんやろね?って。
この制度、誰がトクするんやろ?って。
で、出た結論。
これ、お上が民に対して、
納付する保険料や税金を少しでも少なく見せるためのカラクリじゃん!!
あと、会社にとっても
「会社が出してくれる」って思ってもらえると
社員に忠誠心を持ってもらえる、とか
感謝してもらえる、とかいう効能もあるかもしれません。
私は思うんです。
自分の稼ぎに応じて上納している額は全額、
自分の給与から天引きするべきだ、って。
そしたら今よりもっと「こんなに保険料や税金って高いの?」って
意識も芽生えるだろうし、ひいては政治への関心も高まると思うのです。
そもそも「会社が負担してくれる」お金なんかは存在しません。
その支出は全額「あなたに帰属」します。
なぜならその会社負担分は「あなたが就職しなければ発生しなかった」支出だからです。
上記の社会保険料等に加えて会社負担分には
上記の社会保険料等に加えて会社負担分には
企業が独自に設定する交通費や住居費・家族手当や、
義務付けられている健康診断に関する費用負担などもありますが、
それらもすべて「あなたが就職したことで新たに会社に発生した」支出です。
つまり、あなたがその会社で「あなたの分を稼ぐ」というのは、
給与以外にこれらの額も上乗せして稼がなければ、数字上成り立たないのです。
ながながと書きましたが、まだ、これでは終われません(^^;;
義務付けられている健康診断に関する費用負担などもありますが、
それらもすべて「あなたが就職したことで新たに会社に発生した」支出です。
つまり、あなたがその会社で「あなたの分を稼ぐ」というのは、
給与以外にこれらの額も上乗せして稼がなければ、数字上成り立たないのです。
ながながと書きましたが、まだ、これでは終われません(^^;;
この「稼ぐ」が売り上げのことを指している、って思ってたとしたら
認識を改める必要があります。
「あなたの分」と一致した額の「粗利」を作らなければならないのです。
「あなたの分」と一致した額の「粗利」を作らなければならないのです。
さあ、大変!!
しかし、まだまだ、これでは終われません!!
実は、これでもあなたの稼ぎは不充分なんです。
ここまでは「あなた」にかかる支出をもとに色々はじき出してみたのですが、
会社はチームで成り立っています。
チーム運営するための支出も当然あります。
これは誰が払うのでしょう?
社長? 会社? 権利収入が自動で穴埋め?
あなたのデスクが専有しているスペースには家賃が掛かっていますし、
ここまでは「あなた」にかかる支出をもとに色々はじき出してみたのですが、
会社はチームで成り立っています。
チーム運営するための支出も当然あります。
これは誰が払うのでしょう?
社長? 会社? 権利収入が自動で穴埋め?
あなたのデスクが専有しているスペースには家賃が掛かっていますし、
使っている備品もタダで手に入ったわけではありません。
トイレに行けば水道代、電灯やエアコンをつければ電気代などなど、
「あなた」が活動することで、どんどん支出されているのです。
なので、ここもチームメンバーが応分を負担する必要があります。
と、自分に言い聞かせつつ、今日はここまで!!
(はぁ~、胸がイタイ・・・)
なので、ここもチームメンバーが応分を負担する必要があります。
この応分をどれくらい担うのか。
自分が乗った船の運航にどれだけ価値貢献するのか。
できないなら、その分を誰にお願いするのか。
そこの握り合いまでできて、初めてチームの一員です。
「自分の分くらい自分で稼ごうよ」
給与明細だけ見て判断すると、間違えますよ~。
釣りバカのハマちゃんや美味しんぼの山岡みたいな働き方が
できる世の中は、もう遠い過去の話・・・
なんとなく日々を過ごし、
スーパープレイヤーにぶら下がって
「稼いでる気になる」ような働き方だけは避けていきたいものです。
と、自分に言い聞かせつつ、今日はここまで!!
(はぁ~、胸がイタイ・・・)
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